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したっぱ昆虫細胞研究者のメモ

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2009年 01月 04日

切り落とされた足ですら光を受容して概日リズムを刻む

忘年会シーズン、正月を経て私の生活リズムはガタガタですが、ショウジョウバエは脚だけでも正確な概日リズムを刻めるようです。

Plautz JD, Kaneko M, Hall JC, Kay SA.
Independent photoreceptive circadian clocks throughout Drosophila.
Science. 1997 Nov 28;278(5343):1632-5.

著者らは、ルシフェラーゼもしくはGFPをclock遺伝子プロモーターの下部領域に組み込み、概日リズムを可視化して実験を行いました。

結果、ショウジョウバエの頭、胸、腹の組織は、切り出された後も概日リズムを刻み、触角、脚、翅でさえも概日リズムを刻むことが分かりました。
また、光を当てることによってリズムがリセットされるようです(!)。



人間では、ひざの裏で感じる光が概日リズム調整のためのクリティカルな要因になっているという話を聞いたことがありますが、目以外の細胞が光を感じているというのはなんとも不思議な話です。
培養細胞でも概日リズムはあるのでしょうか?また、もしあるとすれば、光を受容して調整する仕組みまで保存している細胞系はどれほどあるのでしょうか?
なんだか細胞に見られてるような気がしてきました(笑



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by koretoki | 2009-01-04 06:39


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