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したっぱ昆虫細胞研究者のメモ

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2008年 11月 19日

アンチエイジングには、テロメアーゼと制がん遺伝子

テロメアーゼの過剰発現で、マウスの寿命が延びたようです。

Tomás-Loba A, Flores I, Fernández-Marcos PJ, Cayuela ML, Maraver A, Tejera A, Borrás C, Matheu A, Klatt P, Flores JM, Viña J, Serrano M, Blasco MA.
Telomerase reverse transcriptase delays aging in cancer-resistant mice.
Cell. 2008 Nov 14;135(4):609-22.

テロメア構造は生物の寿命に関連すると言われています。
ヒトやマウスでテロメアを伸張させている酵素テロメアーゼの過剰発現は、培養条件下の細胞の分裂回数を無限にすることが知られています。
しかし、個体での機能については、テロメアーゼの発現が発がんイニシエーションとなるため、調べる事が困難でした。
この問題を回避するため、著者らは、がん耐性のあるマウス作製しました。
このマウスはがん抑制遺伝子である、p53、p16、p19ARFを過剰発現することで、がんに耐性を持っています。
このマウスで、テロメアーゼを過剰発現させると、加齢に伴う全身の衰えを改善しました。

最大で40%ほど寿命を延ばせるようです。
培養細胞のように不老不死というわけにはいかないのでしょうか。



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by koretoki | 2008-11-19 18:18


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