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2009年 06月 19日

血清フリーの培地で骨格筋の分化を追いかけるモデルができました

成分が全て同定された完全合成培地での培養は、細胞の維持に必須な要素、あるいは変化を誘導する要素の解析のために重要です。
今回著者らは、グロースファクターなどの種々の添加物を足したり引いたりして、無血清で骨格筋を培養できる培地を開発しました。

Mainak Das, John W. Rumsey, Neelima Bhargava, Cassie Gregory, Lisa Riedel, Jung Fong Kang and James J. Hickman
Developing a novel serum-free cell culture model of skeletal muscle differentiation by systematically studying the role of different growth factors in myotube formation
In Vitro Cell.Dev.Biol.-Animal Published online:09 May 2009

L15とM199を基本培地に、vitronectin、FGFなどを加えた培地を用いることにより、マウス胎児由来初代骨格筋細胞が、多核の筋繊維に分化させることが可能でした。

Medium Change Protocolによると、培養4日目まではbFGFを含んだ培地を用いますが、4日目にbFGFを全く含まない培地に全量交換します。その後、3日おきに培地の半分を交換しています。
それぞれの添加物の役割についてdiscussionで細かく説明されています。

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by koretoki | 2009-06-19 00:40
2009年 06月 17日

インフルエンザワクチンを昆虫セルラインで作ると

インフルエンザワクチンってまだ鶏卵で作ってるのかと思ってたら、そんなことなかったんですね。

June 12, 2009 07:15 CET
Novartis successfully demonstrates capabilities of cell-based technology for production of A(H1N1) vaccine


なんの細胞使ってるのかは知りませんが、ヘンリエッタさんの細胞の絞り汁とかだったらちょっと体に入れたくないですね・・・
宗教の理由で輸血を拒否される方は、ヒト細胞由来のワクチンはどうするんでしょう?
昆虫由来だったら・・・

Manon M.J. Cox and Jason R. Hollister
FluBlok, a next generation influenza vaccine manufactured in insect cells
Biologicals Volume 37, Issue 3, June 2009, Pages 182-189

著者等は、ヨトウガ由来細胞系SF+を用いてインフルエンザワクチンを作成する方法について安全性や効果を検討しました。

FluBlokという3価の血液凝集素ワクチン(rHA)はバキュロウィルス発現系を用いて作るワクチンであり、現在鶏卵を用いて作られている3価の不活性型インフルエンザワクチン(TIV)に対してアドバンテージを持つ可能性があります。高い安全性や、迅速なワクチン生産が期待されています。

まず、レトロウィルスが入ってないか調べました。IdUとか熱ショックとかかけて、ウィルス粒子が出てこないか電顕で調べました。結果、出てこなかったので→レトロウィルスがSF+に入ってないのが分かりました。
また、PCRで既知の昆虫ウィルスが入ってないかも調べました。

それから、治験を行いました。


rHAはTIVの3倍の凝集素を含み、オボアルブミンをはじめとした卵の蛋白や保存剤を含みません。また、純度の高い抗原は副作用の少ない多量投与を容易にするとも著者等は述べています。




以前に化学メーカーさんから、ウィルスフリーのセルラインない?って問い合わせがあったんですが、ワクチン作りたかったのかな?
治験は18歳以上の3000人の方の協力を得て行ったそうです。
謝礼を3万ちょい払うといちおくえん・・・
18才以下の子どもの治験って誰が意思決定するんでしょう?

そういえば先のノバルティスのワクチン、MF59®っていう加速装置みたいのを積んでるようです。
痛くて怖い予防接種もこういうこと考えながら行けばワクワクして楽しく受けられそうですね

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by koretoki | 2009-06-17 06:47
2009年 06月 15日

SIVBmeeting2009@Charleston, SC

最近放置気味でしたが、帰ってきたので更新再開いたします。
アメリカ、ソースカロライナのチャールストンでやったアメリカ培養学会に参加して来ました。

特に興味を持って聞いてきた発表は以下の2つです。

James J. Grasela et al.
Establishment of a Monarch Butterfly (Danaus plexippus, Lepidptera: Danaidae) Cell Line and its Susceptibility to Insect virus.
渡り鳥のように大移動をすることで有名なオオカバマダラのセルライン!!!

Paul J. Price
Design, Optimization and Hndling of Mammalian Cell Culture Media.
培地をどうやってデザインするのかっていう話でした。
培地の構成について丁寧な説明をした非常に素晴らしいプレゼンテーションで、講演直後に「私の生徒に見せたいんだが」と言って、パワポを欲しがる人が続出でした。

学会発表の内容ってどこまで書いていいんでしょうか?
わからないのでタイトル程度に留めておきます。
詳細はSIVBホームページからダウンロードできるアブストを見てください↓
上の。A-2016 http://www.sivb.org/2009MeetingPDFs/AnimalPosters.pdf
下の。J-4 http://www.sivb.org/2009MeetingPDFs/JointSymposia.pdf



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by koretoki | 2009-06-15 07:39