2009年 03月 05日
Australian dragon lizardsは、遺伝多系解析や、温度依存性決定様式を持つことからアジア原産と考えられており、70種13科が報告されています。著者らはこれまで、血球細胞や結合組織由来の繊維芽細胞系を用いて、molecularやcytogenetic研究を行ってきました。絶滅の危惧などでトカゲを殺せなくなりましたが、トカゲの大概は小さいため、殺さずに血液や内部組織を採るのは不可能です。そこで、足や尻尾の移植片培養から繊維芽細胞系を得る方法を考えました。 Ezaz T, O'Meally D, Quinn AE, Sarre SD, Georges A, Marshall Graves JA. A simple non-invasive protocol to establish primary cell lines from tail and toe explants for cytogenetic studies in Australian dragon lizards (Squamata: Agamidae). Cytotechnology. 2009 Feb 6. 実験には5種のトカゲが用いられました。まず、トカゲの足や尻尾を70%エタノールのついたガーゼで拭き、先の5-10mmを切り取って組織片を得ます。組織片を培地中で細かく切り刻み、移植片培養に供しました。遊出した細胞の指数増殖は1-5週間で、fibroblastic morphologyを示したようです。10passage以上の継代が可能で、凍結融解もできました。 生きたままのトカゲをクリーンベンチに持ち込んでの作業は大変だったんじゃないかと想像します。 人気ブログランキングに参加しています。 応援よろしくお願いします。
by koretoki
| 2009-03-05 11:48
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