したっぱ昆虫細胞研究者のメモ

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2009年 02月 13日

bystander effectの個体差

個体差は個体差でも前回のとは意味が少し違うようです。

Mothersill C, Rea D, Wright EG, Lorimore SA, Murphy D, Seymour CB, O'Malley K.
Individual variation in the production of a 'bystander signal' following irradiation of primary cultures of normal human urothelium.
Carcinogenesis. 2001 Sep;22(9):1465-71.

 Bystander effectとは、放射線を照射した細胞から非照射細胞への傷害の伝達のことです。細胞系へのα線、γ線の照射に引き続くbystander effectは議論されていません。また、この効果は、がんのリスク評価や放射線治療の計画のために重要です。

 in vivo研究の問題は、他の被爆細胞からのシグナルによってノイズが入り、研究できないところでした。著者らは、この問題を解決するため、ヒト組織の小片を体外で被爆させた後、培地に入れて、移植片や、bystander effectに安定して反応する細胞系に加える系を考えました。

 そして、患者間のシグナル発生の個人差について、分子や細胞のエンドポイントで評価しました。この研究には100人以上の患者が参加し、また、低い被爆で反応するマウスの細胞系が用いられました。


 結果、被爆移植片の培養上清が、非被爆の移植片や細胞系の細胞をbystander effectで死なせることが明らかになりました。また、異なる患者に由来する組織片は、異なるbystander effectを生みました。性差や、喫煙もこれに影響しました。


 統計はMann-Whitney U testで、"Total males versus total females"とか、"All smoker versus all non-smoker"とか、されているので、個人差というよりかは、個人群差といった感じがします。



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by koretoki | 2009-02-13 21:37


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