2009年 01月 29日
IN VITRO CELLUAR & DEELOPMENTAL BIOLOGY animal vol.37 No.6 JUNE 2001 十年近く前のものですが、たまたま手に取ったらメンバーが凄かったのでメモ。 1報目は、いっつも名前が出てくるLynn! Dwigt E.Lynn Novel techniques to establish new insect cell lines Graceが1962年に蛾から最初のcell lineを作ってから2001年までに500を超えるinvertebrateのcell lineが作出されてきました。 8割をLepidopteraとDipteraが占めています。 由来組織は、 卵巣:最初のcell lineは卵巣由来。Lepiで一般的。 胚:最も一般的で、cell lineの半分は胚由来。 血球:細胞を手に入れやすいが、増えにくい。 成虫盤:発生学上重要。細胞種が不明。 脂肪体:生理学上重要。肝臓に近い。病原の標的。 中腸:病害と防除に重要。 新生幼虫:胚より発生が進んでいるが、細胞種不明。 その他:クチクラ、神経、内分泌系、筋肉などは病害、防除、生理に重要で研究されているが、cell lineは稀。 一般的なcell lineの作り方は、 (1)70%エタノールで滅菌 (2)滅菌水で洗う (3)培地に入れる (4)組織を切り出して新しい培地に入れる (5)30min-2h血球などを除くため放置 (6)35mmディッシュに培養したい組織片を移す (7)パラフィルムで封をして、インキュベート (8)24h-48hで1ml培地足す (9)7-10dごとに0,5ml培地足す (10)2,5mlに達したら、(9)を足す、でなく交換に切り替える。 (11)90%くらいのコンフルエントになったら1:2で継代。(※1をprimaryに残し2をsubにする) 最初はantibiotics入りの培地を使うけど、徐々に抜いてくそうです。 そうやって作った培養の組織ごとの特性は、 胚:遊出すくないけど、たまに当たる。エタ滅菌の前に塩素系滅菌も出来る。様々なステージの胚を試すべき。 卵巣:脂肪体の混入を避けるのがポイント。幼虫、蛹、成虫を試す。 血球:脚を切ったりして手に入れるのが容易。メラニン化が脅威なので、阻害剤を入れるか、脱皮の時期でPO活性の下がっている個体を用いるとよい。 新生幼虫:卵の時期に滅菌しておいて、ディッシュの中で孵化し次第切る。メラニン化対策は血球を参考に。 成虫盤:培養に適しているが、小さいのが難点。 脂肪体:様々な細胞が遊出してくる。色々な令や種を試すべき。 中腸:培養難しい。ロエブ式。 他のテクニック 増えてきた細胞の中から特定のタイプの細胞だけを抜き出して、粒のそろってcell lineに。 フィーダー細胞の利用。 低温処理で継代を楽に。 人気ブログランキングに参加しています。 応援よろしくお願いします。
by koretoki
| 2009-01-29 18:01
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