2009年 01月 29日

ハエはRNAiでテロメア伸長をコントロールする

先日カイコがsRNAでトランスポゾンをコントロールしているという話を紹介しましたがそれに関連した話です。
テロメアに関してもDrosophilaの方が研究が進んでいて、テロメアの伸長がRNAiでコントロールされていることが分かってきました。

Savitsky M, Kwon D, Georgiev P, Kalmykova A, Gvozdev V.
Telomere elongation is under the control of the RNAi-based mechanism in the Drosophila germline.
Genes Dev. 2006 Feb 1;20(3):345-54.

Drosophilaのテロメアはテロメア特異的なレトロトランスポゾンHeT-A,TAHRE,TARTによって維持されています。
HeT-Aは、Drosophilaのテロメアにもっとも多く、Gag-like RNA-binding proteinをコードしたORFを持つ。逆転写酵素(RT)に欠け、TARTのRTに依存している。
TARTのORF2はRTをコードしている。
TAHREはHeT-Aに似ているがORF2を持つ、すなわりRTをもている。

今回著者らはテロメア伸長におけるRNAiの役割を調べるためにRNAiが出来ない変異系統を用いました。
遺伝子spn-E、aubはRNAヘリカーゼ、Argonauteファミリーに属するタンパクをコードしていて、これらがRNAiのために必要です。

著者らは卵巣でのHeT-AとTARTの十分な転写が高頻度のテロメアエレメント染色体末端への結合と関連することをしめしました。
TARTはRNAiの初期対象であるようです。


実験は、変異体のgermlineでテロメア特異的なトランスポゾンの転写をin situ RNA hybridizationで見ました。
RNAiが出来ないspn-E変異体のgermlineのナース細胞で、TARTが転写されるるようになりました。
aub変異体ではナース細胞と生育中の卵巣細胞でTARTが転写されるようになりました。
さらに、複眼の色をマーカーにしてHeT-AとTARTの染色体末端への結合を調べた実験では、変異体で結合が増えることがわかりました。
また、TART、HeT-Aに結合する26-29ntのsRNAについて調べ、細胞内の局在の違いから、sRNAの関連を否定しています。



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by koretoki | 2009-01-29 05:58


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