2009年 01月 08日

ラッテ骨髄細胞に対するGFとECMの作用の相互関係

細胞がいる微細環境は、主に、液性のgrowt factorと細胞外マトリクスの2つの要素で構成されています。
著者らは、2種類のgrowth factorと1種類の細胞外マトリクスの、骨髄より分離される幹細胞(BMSCs)に対する
効果を定量的に調べました。

Geng T, Sun H, Luo F, Qi N.
Quantitative analysis of the responses of murine bone marrow mesenchymal stem cells to EGF, PDGF-BB and fibronectin by factorial design methodology.
Cytotechnology. 2008 Oct;58(2):93-101. Epub 2008 Oct 21.

細胞はラッテの骨髄より分離したBMSCを
growth factorにはEGFとPDGF-BBを
細胞外マトリクスはfibronectinを用いました。

まず、BMSCが骨形成細胞と脂肪細胞に分化しうることが確かめられ、次に、3種の微細環境構成因子がBMSCの増殖に与える影響を調べました。

結果、EGFとPDGF-BBは単独で増殖を促進しましたが、fibronectinは単独で影響を与えませんでした。
EGFとPDGF-BBを合わせて用いると、拮抗作用しました。
これは、同じレセプターをターゲットにするためと説明されています。
また、growth factorとfibronectinを合わせて用いた場合、用いるgrowth factorがEGFの場合には効果が落ち、PDGF-BBの場合には効果が上がりました。
ここが非常に面白いと感じました。

EGF,PDGF-BB,fibronectinの3つを用いて培養した場合に、細胞の大きさが小さくなり、より細長い形態を示しました。
このデータのために著者らは画像認識ソフトを用いていますが、解析に使われる画像は培養の中から"typical fields"を主観で選択しています。
現行の顕微鏡では培養全体を1度に捉えることは出来ず、解析に用いる視野を決める必要があるのが画像認識ソフトを用いた解析の欠点であると思います。
これが改善されて培養の全体を解析できるようになれば、私も是非使いたいです。



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by koretoki | 2009-01-08 23:44


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