2011年 07月 12日

オートファジーがアポトーシスを防ぐ

2つの鱗翅目のセルラインの飢餓への対応から、オートファジーの仕事をみた論文

Wu W, Wei W, Ablimit M, Ma Y, Fu T, Liu K, Peng J, Li Y, Hong H.
Responses of two insect cell lines to starvation: Autophagy prevents
them from undergoing apoptosis and necrosis, respectively.
J Insect Physiol. 2011 Jun;57(6):723-34. Epub 2011 Feb 16.

著者らは、セルラインをIBSS(Insect balanced salt solution: 75mM
Nacl, 5mM CaCl2, 55mM KCl, 2.6mM MgCl2・6H2O, 2.8 mM MgSO4・7H2O, 4.2 mM
NaHCO3, 7.3mM NaH2PO4・H2O, 10 mM glucose, pH 6.4)に移し、飢餓状態にして実験しました。

SL-ZSL-1をIBSSに入れるとのオートファジーを誘導されました。長い飢餓でアポトーシスが誘導され、apoptotic bodyの形成やcaspase-3-likeの活性上昇など、48h以上の飢餓で引き起こされます。飢餓の早い段階で3-MAを添加してオートファジーを防ぐとアポトーシスすることがわかり、このことからオートファジーがアポトーシスを阻害しているのではないかとかんがえました。

一方、Bm36は48h以上の飢餓においてもアポトーシスはしませんが壊死に近い死を迎えます。Actinomycin Dの添加によってアポトーシスを引き起こせるので、Bm36はアポトーシスの機能は保持しています。また、48hの飢餓でも死なないBm36は、飢餓の早い段階での3-MA添加によるオートファジーの阻害によってアポトーシスを誘導せずにに壊死します。

2つのセルラインのAcid phosphataseについて分析すると、SL-ZSL-1の方がBm36よりもオートファジー活性が強いことがわかりました。また、caspase-likeの活性も高く飢餓に誘導されます。

オートファジーはアポトーシスを防いでいるが、長期の飢餓により昆虫細胞は死に至る。
そしてその死の経路には、caspase-9-like, saposin-like, Atg6が必要そうだ。




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by koretoki | 2011-07-12 03:23


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