2010年 05月 19日
Fabio Papes, Darren W. Logan, Lisa Stowers The Vomeronasal Organ Mediates Interspecies Defensive Behaviors through Detection of Protein Pheromone Homologs Cell, Volume 141, Issue 4, 692-703, 14 May 2010 youtube上のプレゼンテーション 捕食者を忌避する行動はこれまでも観察されてきました。 マウスは捕食者(ネコ、ヘビ、ラット)の匂いに対して忌避行動を取り、ストレスホルモンを分泌します。著者らはこれらが遺伝的にプログラムされたものであると考え、嗅覚の重要性調べ、リガンドの同定、感覚ニューロンの同定を行いました。 vomeronasal organ(鋤鼻器)の機能を欠損したマウスでは捕食者の匂いに対する忌避行動が起こりませんでした。→鋤鼻器がリガンドを検出してる。 ラットの尿をフラクション分けしてマウスの忌避行動を元にバイオアッセイした結果、主要尿たんぱく質(major urinary protein)であるMup13がリガンドとして同定されました。また、Caイメージングすると、Mup13が鋤鼻器感覚ニューロンを発火させていることが分かりました。さらに、cFos染色によって、脳内の嗅覚中心が活性化していることも示しました。 リガンドは捕食者で共通するのか、という疑問に答えるため、ネコ由来のリガンドを同定し、同じmupファミリーであるFeld4を同定しました。マウスの感覚ニューロンがマウス、ラット、ネコのmupに対して別々に働き、捕食者には忌避を、同種には接触を誘導すると考えているようです。 捕食者じゃない動物、たとえば牛のmupはどういう扱いになるんでしょうかね? あとは、匂いに関する遺伝的なプログラムと記憶との間の重み付けとかも面白そう ネコと一緒に暮らしてるとネコには慣れるけどMHC近いのはずっと無理、とか 人気ブログランキングに参加しています。 応援よろしくお願いします。
by koretoki
| 2010-05-19 10:22
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